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「インテリアデザイナーに聞く愛犬と暮らすインテリアづくりのコツ」
~リビング編(犬用トイレとインテリア)~
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我が家に犬を迎えようとなったのは、新居に引っ越して間もなくこと。さてこれからインテリアをどう整えていこうかという時でした。「まだまだ小さな男子が2人もいるのに犬のお世話までは無理!」「しかもケージやトイレとかペット用品なんて置きたくないし!!」とペットを迎えようかと考える家庭で良く聞くフレーズを、私ももれなく使って家族に反対したものでした。結局のところ「犬を飼うなら子どもが小さい時からが良い」という夫の考えに押される形で、インテリアをどう整えていこうか、というところに愛犬を迎える準備も加わったのでした。そして、子どもが生まれるときもそうでしたが、「子どものために」「犬のために」と子どもや犬のせいにしてインテリアに妥協はけっしてしたくない、というのがありましたので、リビングに置くものを選ぶのにはかなりの時間がかかったと思います。
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まず考えたのは特にサイズの大きなケージ。リビングに置くならインテリアの雰囲気に溶け込む素材、色、デザインにこだわりたくて、天然木の横桟で、家具と同系色の塗装が施されたものを探しました。ところがこれが大失敗。見た目はもちろんバッチリだった訳なのですが、使用1日目にして、木製の桟をガジガジかじられ、これは危ないということで間もなくお蔵入りとなってしまったのでした。この木製のケージの次に選んだのは安全性を考慮してスチール製のよくある黒いケージ。これは意匠的にリビングに置きたくなかったので、別の部屋に置くことにしました。
そう、必要だけど置いてみてしっくりこないものは、見えない場所に置く。これがインテリアを整える上でとても単純ですが大切なことかもしれません。裏を返せば、見える場所に置くものはデザイン性、機能性、安全性、全てに妥協することはできないということですね。
そんな紆余曲折あったケージですが、現在我が家のどこにもケージは置いてありませ ん。愛犬と暮らすのに我が家ではケージは必要のないアイテムだったみたいです。
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それからトイレ、、、これは何より清潔を保つことが優先されるアイテムなので、置き場所はリビングなど、すぐに処理ができる場所が良いですよね。そして、それはできるだけ部屋の隅に置きたいもの。新築の住まいであれば、床や壁の仕上げからパネルやフロアタイルなど拭きやすいもので計画することもできますが、通常はそうはいきません。となると、壁への飛び跳ねが防止できるということがトイレ選びのマストの条件となりますね。複雑な形状のものだと拭き残しがでやすく、匂いの元にもなってしまいます。一見清潔そうにみえても、匂いはごまかすことができませんので、拭いたり洗ったりのお手入れができるだけ楽に簡単にできるよう、デザインはできるだけシンプルなものが理想です。匂いのことは犬を飼う上で何より心配することの一つだったのですが、清潔にしていれば芳香材や消臭剤のようなものを使わなくても心配することは無いようです。
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そして、シンプルなデザインというのはお手入れが楽にできるというだけでなく、リビングに置いてあっても悪目立ちしないのが嬉しいところです。色味でいうと無彩色であるグレートーンを選べばインテリアの色を気にすることはありません。よく「迷ったら白を選んでおけば無難」なんて言われることがあるのですが、プラスティックなどの人工的な素材の場合、ナチュラルテイストのインテリアでは同じ無彩色ではあっても黒やグレーよりも白という色の方が目立ったり安っぽく見えてしまうことがあるので注意が必要です。
トイレ選びも紆余曲折ありましたが、我が家では最高にミニマルなデザインのシリコントイレトレーに落ち着いています。なんの主張もなくインテリアに馴染んでいるところがお気に入り。
飼い主がノーストレスで過ごせるインテリアこそ、愛犬が安心して心地よく暮らせるインテリア。見た目も機能性も妥協なく、自分にとって心地よいものを選んでいきたいですね。そして、心地よさって実は時ともに変化していくものなので、時どきインテリアやペットアイテムを見直して、今の自分に合ったものにアップデートしてみると楽しいかもしれません。

ライター・撮影:今村りつこ(Ritsuko Imamura)
<経歴>
interior studio Curro 今村りつこ
広島市在住。
1996年旭化成ホームズ株式会社(ベーベルハウス)入社。
インテリアコーディネーターとして10年間勤務のち、2015年フリーランスとして活動を開始。
住宅メーカー、工務店の新築リフォームコーディネートに携わりつつ、個別のお客様の相談を受けている。


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